あなたは自宅にいて居留守を使うことがありますか?
勧誘や営業の訪問が面倒で、家に居ないふりした経験は誰にでもあると思います。
僕も居留守はしょっちゅう使いますよ。
インターホンが鳴っても玄関を開けずに無視してます。
でも僕の場合は、居留守を使う理由がちょっと特殊ですよね。
家に居ないフリをしたのは、会社の上司から身を隠すためなんですよ。
「上司から隠れるため?は?意味わからない」
そう思うでしょう?
でもウチの会社で働く人間にとって、休みの日に居留守を使うのは基本です。
なぜならウチの会社では上司がわざわざ部下の家にまで在宅を確認しにくるからです。
行動を逐一監視しに来るなんて、ほとんどストーカーですよ。今回はそんな我が社の異常性についてお話しします。
身柄をかわすために居留守まで使わなければいけない理由
ウチの会社ってマジで独裁的な会社で、部下の行動は上司に管理されています。
家に居るときの時間の使い方とか、休み日の過ごし方まで規制される。
その理由は”自己追求をさせるため”です。
プライベートの時間でも気を抜かずに「常に仕事のことを考えろ!」と言いたいわけ。
そして自己追求を怠ってないか、その確認のためにわざわざ家にまで来るわけですね~。マジでキモいでしょ?
で、そのときに上司に捕まりたくないから居留守が必要なんです。
休みの日まで上司と会いたくないですからね。
ただでさえ休日が少ないのに、そんなことのために時間を割くなんて絶対にイヤ。
上司に捕まったら休みが潰れる
もし上司に家に居ることがバレたら、本当に最悪です。
まずは「飯でも食いに行くか~」と外に連れ出される。
それがまた長いんですよ。
近所の定食屋でパパッと食べるだけならいいんですが、遠くのお気に入りの店まで連れて行かれるんです。
そしてご飯だけにとどまらず、外出ついでに買い物にまで付き合わされるんですよね。
服やら生活用品やらいろんなお店をまわるので、飯&買い物で2~3時間は潰れる。
ここまでくると、在宅を確認しに来たのか、邪魔しに来たのかどっちだよって感じです。
でもここで解放されたならまだマシな方。
ひどいときは、さらに研修と言う名の勉強会が始まります。
この時点ですでに3時ぐらいにはなってるでしょうか。それから研修を始めるとなると終わるのは5時~6時。
もう休み終わりじゃん!勘弁してよ!
しかし上司の拘束はまだまだ続きますよ~。
夕方になると「腹減ったな、晩飯でも食いに行こうか」となるわけです。
昼飯→研修→晩飯のフルコンボをくらうと解放されるのはもう9時頃。せっかくの休みがパーです。
というか、もはや休日じゃねーし。むしろ残業代だせよって言いたくなるレベルです。
このような状況を避けるために家に居ることは絶対にバレてはいけない。
カーテンは閉め切って、部屋の光が漏れないようにしないといけません。
電気メーターも注意です。メーターのまわり具合で家に居ることがバレますからね。
スマホのマナーモードも忘れずに。玄関先で電話をかけられたら着信音が鳴っちゃいますから。
我が社の社員は休みの日はこうして過ごします。上司に捕まらないために居留守は必須なんです。
居留守を使うときはアリバイが必要
居留守を使うにしても、上司に捕まらなければそれでOKというわけではない。
先ほども言った通り、上司は自己追求をしているかどうかを確認しに来ているんです。
外出していると分かったら「何もせずに遊びに行ってたのか」と、詰められてしまいます。
そうならないためにも、居留守をしたらしたで、ちゃんとアリバイを作っておかないといけません。
無難なのが本屋に行ってましたと説明することですね。勉強するための本を探しに行ったと言うんです。
それなら自己追求してましたアピールにもなるし、外出していた理由としてもバッチリ。
あとは歯医者とか眼科とか病院系ですね。
これも非難されることが少ない言い訳の一つです。
上司に捕まらないために居留守は使わないといけないし、使ったとしても家に居ない口実も用意しないといけない。
ウチの会社って本当に面倒でしょ?
長期休暇中に居留守を使い続けたI君の話
僕の同僚には通常の休みの日だけでなく、お盆の長期休暇の間ぶっ通しで居留守を使い続けた人間がいます。
その人間をI君とします。
I君は社長のお気に入りで、ことあるごとに飯に連れてかれたり、休みの日に呼び出しをくらったりしていました。
当然、I君も社長にはうんざりしていましたが、人当たりがいいというか、八方美人というか、基本的に愛想がいいので、本人の意に反して社長には好かれてしまっていたんです。
そういった状況に嫌気がさしていたI君は、8月にさしかかったある日、社長から夏季休暇の予定を聞かれました。
これ以上、社長の都合で駆り出されるのが嫌だったI君は「実家で過ごします」とウソをつきます。
I君の実家は県外にあるので、そこで過ごすと言えば呼び出しはくらわないという算段です。
でもこのウソによって、長期休暇の間ずっと居留守をするはめになってしまいました。
盆休み初日、なんと社長がI君の家にまで様子を見に来たんです。本当に実家に帰っているか確認しに来たんですね。
この状況を予想していたI君はもちろん居留守を使っていました。
カーテンは閉め切って、電気の明かりは消し、8月の真夏でしたがエアコンも使わずにいました。
この日は難なくやり過ごせましたが、驚くことに社長は次の日も見に来たんです。
I君の家と社長の家は車で15~20分程度。往復で30分以上はかかるので、決して近いとは言えません。
その距離を二日間連続で見に来るなんて、社長の異常性には本当に驚かされます。
このときの夏季休暇は4日間でしたが、社長はそのうち3日間家まで来たそうです。
ここまでくるとホラー映画のようですね。本当に狂ってる。
I君もせっかくの休みなのに、ずっと真っ暗な部屋で外に出ることもできず「俺、なんでこんなことやってるんだろ」と、ふと思ったそうです。
そりゃそうですよね。普通の会社ではこんなことあり得ませんから。
社員の行動を規制してくるような会社は逃げ出した方がいい
言うまでもないですが、休みの過ごし方やプライベートの時間にまで口を出すような会社は辞めた方がいい。
社員を規制したがる会社というのは、社員のことを駒としか思っていないロクでもない会社だと相場が決まっています。
最初のうちは我慢できるかもしれませんが、後々、後悔することになるのは確実です。
ブラック企業は長く続ければ、続けるほど辞めにくくなる。なので辞めるのであれば今のうち。
もし「あれ?ウチの会社おかしくね?」と思ったら、早々に立ち去ることをお勧めします。
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