「当事者意識を持て」というセリフは会社にとって都合が良すぎる

当事者意識を持てという説教 ブラック企業

「もっと当事者意識を持って仕事に取り組めよ」

社会人だったら、一度は聞いたことがあるであろうこのセリフ。

一度どころか、何回も耳にしますよね。

 

僕も、今まで数えきれないほど言われてきました。

その言葉の意味を調べてみると

【当事者意識|とうじしゃ-いしき】

自分自身が、その事柄に直接関係すると分かっていること。関係者であるという自覚。「当事者意識をもつ」

とあります。

 

つまりは「関わっている仕事を他人事だと思わず、自分の事だと思って取り組みなさい」ということ。

経費も自分のお金のように扱い、そして、損失が出た場合も自分が責任を負うつもりで仕事しろとというわけです。

 

確かに仕事の質を高めるためには当事者意識は大切だと思います。

「どうせ会社のお金だし~」と思って仕事するのと、自分の問題を解決するつもりで取り組むのとでは、仕事に対する熱量も変わってきます。

 

確かに良いことだと思うんですけど、ただね...

「その言葉って会社にとって都合がよくね?」と思うわけなんですよ!

 

なんか社員を体よく使うための言葉のように感じちゃうんです。

だいたいこの言葉が使われるときって、たいてい仕事が上手くいっていないときなんですよね。

「会社の損失を他人事と思わずに、もっと危機感持てよ」みたいな感じで使われることが多いです。

 

逆に前向きな感じで使われることって、ほとんどない。

「成功したらお前らにもメリットあるんだから当事者意識を持てよ」なんて使い方、聞いたことないでしょ?

 

結局、見返りは与えないくせに、責任だけを背負わせようとするときに使われている気がするんです。

それって会社にとってすごく都合がいいですよね。

このように思ってるのは僕だけでしょうか?

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見返りがあって初めて当事者意識は育つ

やっぱり見返りがないと、自分のことの様には思えないですよ。

  • 給料が増える
  • 待遇が良くなる

このような対価がないと頑張る気にならないですって。

 

給料もらっている以上は最低限の義務は果たしますよ。

でも「当事者意識を持て」と言うのなら、リスクばっかり背負わせようとするんじゃなくて、見返りも提示しないとね。

おいしいとこ取りしようなんて、そんな調子のいい話は無いです。

ボランティア精神じゃ人は頑張らない

会社の言う『当事者意識』はボランティアみたいなもんです。

何のメリットもないのに、意識だけは高く持てってそりゃ無理でしょ。

 

人によっては「会社のためになるのなら」と愛社精神だけで頑張れるのかもしれませんけどね。

でも僕は会社のためにバリバリ働こうとは、どうしても思えない。

 

ブラック企業歴が長いから、被害妄想に陥ってるのかな?

普通の会社で働いてたら素直に頑張れるのだろうか?

 

とにかく頑張っても会社だけが得するシステムじゃ頑張れない。

見返りとまでいかなくても、せめて自分にとって少しはプラスになるようなことがないとヤル気にはなれないです。

意味のない責任感だけ押し付けられても人は腐る

会社で「当事者意識」という言葉が使われるときは、従業員に対して責任感を持たせるためだけに使われます。

同類の言葉で「経営者目線を持て」というのも有りますよね。

会社の全責任を負わされる経営者と同じ目線でいれば、いい加減な仕事をしてる場合じゃなくなるという意味不明の要求。

 

これも会社にとって都合の良すぎる言葉です。

当事者意識と同様に、聞いてて「バカじゃね?」と思います。

確かに経営者は責任も多く、リスクの高い立場だとは思いますが、その代わり、リターンも大きいからやれるんです。

 

逆に経営者に言いたいですよ。

従業員程度の給料しかないのに、今の立場で仕事しようと思いますか?って。

絶対にしないでしょ。逆にお前は従業員目線を持てよ。

 

バイトなのに正社員並みの仕事をさせる『ブラック人事』が近年、話題になっていますが「当事者意識」も「経営者目線」もブラック人事みたいなもんです。

不釣り合いな要求を一方的に押し付けすぎ。

ハイリスク、ローリターンの仕事を押し付けられても腐るだけ。

「やってられねー」って絶対に思います。

ブラック企業が使う「当事者意識を持て」の意味

普通の会社で働いてる人は「当事者意識で取り組め」とか「経営者目線を持て」とか言われて、素直に頑張ろうと思えるのでしょうか?

少なくとも僕が働くブラック企業では、これらの言葉は確実に社員を搾取するためだけにあります。そう言いきって間違いないです。

増収は全て社長のポケットマネー

そもそもウチの会社って、利益が上がったところでそれが社員に還元されることがありません。

すべて社長のポケットマネーへと消えていきます。

 

給料が上がることも、ボーナスが増えることもまったくない。

まぁ、ボーナスは最初から1円もないんだけどね。

 

ともかく頑張って売上増やしたところで社長の私腹が肥えるだけで、自分たちへのリターンが全然ないわけです。

これじゃあ何のために働いてるのか分りませんよ。まったく意味がない。

 

せめて会社が潤うことで会社の規模が大きくなるなら、まだ頑張る気にもなるでしょう。

会社が安定することで、自分の収入も安定するわけですから。

 

でも頑張ったところで社長のポケットマネーが増えるだけですからね。

それで「当事者意識で取り組め」とか「経営者目線を持て」とか、アホかと。

お前の私腹を肥やすためにヤル気になるわけねーだろ。

減収の責任は社員に押し付ける

会社の増収は全部、社長のポケットマネーへと消えていきます。

働いても働いても、社長の飲み代として消えていくというやりがいの無いシステム。

 

さらにクソなのが、儲かった分はすべて社長が持っていのに、赤字が出た分に対しての責任は社員に押し付けるという点です。

ガソリン代や駐車場代などの費用は自腹。

経費で切ろうものなら「赤字社員のくせに何考えてるんだ?その前にやることやれよ!」という謎の説教。

 

リスクは現場の人間に押し付けて、リターンは全部持っていく鬼畜経営者ですよ。

こんな経営者のもとで働いているから、僕は「当事者意識」という言葉に嫌悪感しかないんです。

「当事者意識」「経営者目線」という人間は信用できない

僕が働いている環境もあるとは思いますが、これらのことから「当事者意識」や「経営者目線」という言葉を使う人間って、どうも信用できないんですよね。

従業員にリスクを押し付けようとしてるだけにしか思えないんです。

 

あなたの会社にも「当事者意識を持てー」なんて言って、責任だけを押し付けようとしてくる人はいませんか?

もしいるとしたら、その人はあなたを搾取しようとしているだけかもしれません。

 

リターンもないのにリスクだけ押し付けてこようとする人間はロクでもないです。

決して信用してはダメですよ。

その言葉の意味を考えて、搾取されないようにしましょう。

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