「仕事ができる人の特徴」を真剣に考えたら社畜と同じだと気付いた

仕事ができる人の特徴 ブラック企業

皆さん、仕事ができる人間になりたいですか?

まあ、できないよりかはできる方がいいですよね。

 

今ではすっかり意識低い系のダメ社員の僕ですが、実はひと昔前まで仕事に燃えていた頃がありました。

それこそ「サラリーマン金太郎」を心のバイブルにして、成り上がりを夢見て頑張っていたときがあったんです。

 

でもどうしてこうなっちゃったか?

 

それは仕事ができる人間になるってことは社畜になることだと分かったからです。

 

結局、雇われの身分でいくら頑張ろうが搾取されて終わりなんですよね。会社に貢献しても何の意味もないことに気付いて、やる気が失せちゃったんです。

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世間で言われている『仕事ができる人の特徴』を調べてみた結果

僕も意識が高かったころは、仕事ができる人はどういった特徴があるのかを調べたものでした。

自己啓発的な本を何冊も読んだし、ネットの記事もたくさん見ました。

そして、そこで得た知識を会社で実践しようとしたところ「これってただの社畜じゃね?」と思ったわけですよ。

実際の社畜と照らし合わせてみると、その特徴一つ一つが同じであることが分ると思います。

社畜につながる仕事ができる人の特徴5つ

では、今から世間でよく言われている「仕事ができる人の特徴」を紹介してみましょう。

これらは本やネットなどでも見かけるので、その手の記事を読んだことのある人は目にしたことがあると思います。

パッと見は良い事のように感じるんですけど、裏を返せば社畜の特徴にぴったり当てはまりますよ。

特徴その1.当事者意識が強い

いかなる業務もまるで自分のことのように考える。当事者意識が強い人間は、仕事ができる人の特徴としてよくあげられます。

 

理屈は分るんですけどね。そりゃ他人事でいる人間より、自分でリスクを背負うつもりで働いている人間の方が仕事に対しての意識も高いでしょう。

経費一つにしても「どうせ会社のお金だから」と考えている人よりも、自分のお金のように扱う人の方が慎重に考えますからね。

 

しかしですよ。よくよく考えてみたら、リターンも少ない雇われのサラリーマンが、リスクだけ当事者と同じように考えるなんて無理がありませんか?

利益を出したところで、そのほとんどは会社が持っていくんです。見返りないのに損益が出たときだけ「お前の責任ね」て言われても困りますよ。

 

当事者意識なんて会社員にとっては何一つメリットなんてありません。そんな考え方ができるのは搾取されることが当たり前になっている社畜だけです。

特徴その2.気を利かせて率先して動く

世間的には「言われたことしかしない人」というのは無能な人として扱われます。『気か利かない奴』『先のことを予測できない奴』として責められることになる。

 

一方で、気を利かせて率先して動く人は会社での評価も高いです。仕事を言われる前にやってしまうので社内でも重宝がられる。

 

でも考えてみてください。言われたことしかしないからって怒られる筋合いはないんですよね。

だって給料分は働いてるんですよ?なぜそれ以上のことを求められないといけないんでしょう?

 

要は気を利かせる人って、自ら進んでサービス残業してるのと一緒です。まったく見返りがないのに、勝手に仕事の量を増やしてる。

 

「気を利かせて働く」なんて、自分から搾取されにいくようなものですよ。給料以上の仕事なんてしなくていい。

特徴その3.「できない」と言わない

仕事ができる人は業務を任されたとき「どのようにしたら効率よくできるか?」をまず最初に考えるといいます。「できません」とは決して言わず、できることが前提で話を進めていく。

 

逆に「今はスケジュール的に無理ですよ」というように、断りから入る人は仕事ができない人の特徴にあげられる。できない理由を探して働こうとしない”無能な人”として扱われる。

 

これも都合がいい話だと思いませんか?だって、できないものはできないでしょ。

 

社員のスケジュールやスキルを考慮して仕事を適切に分配するのは上司の仕事です。もしキャパオーバーな仕事を割り振られることがあったら、それは上司が無能なんです。

 

それを『仕事ができる人になるため』という口実のもとに「できます」と言わないといけないなんて意味が分りません。そのうちオーバーワークで潰れますよ。

 

仕事は自分の状況とスキルを考えて受けないといけない。何でもかんでも受け入れるのはただの社畜です。

特徴その4.謙虚な気持ちを忘れない

仕事の質はその人の人間性が現れます。適当な人は仕事も適当になるし、自己中の人は資料一つ作るにしても、分りにくい独りよがりな内容となる。

 

ゆえに、仕事ができるようになるには「謙虚な気持ちを忘れてはいけない」と言います。横柄にならず、相手のことを考えられる人間にならないといけない。

 

これってね。ブラック企業が社員を洗脳するときによく使う言葉なんですよね。「謙虚な気持ちを忘れるなよ!」ていうの。何があっても驕るなと。調子に乗らずに上司の言うことは素直に聞けと。

 

確かに「謙虚な気持ちを忘れてはいけない」という言葉には一理あると思います。他人のことを考えない自己中心的な人と、低姿勢で相手を気遣える人とでは、仕事のクオリティーに差が出る。

 

でも謙虚になりすぎると、今度は「No」と言えない”相手の言いなりになる人間”になってしまうんですよね。

理不尽な説教も「僕のために叱ってくれているんだ」と、パワハラ上司にとって都合のいい解釈をするような人間になる。

 

謙虚さは大事です。しかし何でもかんでも相手の言われるがままになってしまうと、それは社畜と変わりがありません。

特徴その5.考え方がポジティブ

仕事ができる人というのは常に前向きです。どんな難題が降りかかっても「どうしたら問題が解決できるのか?」と考えて、立ち向かっていきます。

 

しかし、この『前向きさ』というのも社畜が持っている特徴の一つなんですよね。それも重度の人が持っているやつです。

 

困難を乗り越えるためには「何が何でもやってやる!」「絶対に大丈夫だ!」というポジティブさが必要なのは分る。「こりゃダメだ」と、すぐにヘコたれる人で結果を出している人間を僕は見たことがありません。

 

しかし、そのポジティブも度が過ぎると、自分の置かれている理不尽な環境にも気づかない人になっちゃうんですよ。何に対してもプラス思考で考えちゃうので。

 

僕も一昔前まではポジティブの塊でした。クソ社長やクソ上司からボロカス言われても「僕のために厳しく教育してくれる素晴らしい人たちだ」と思うようなヤベー奴でした。

 

というも、会社からの洗脳を受けていたからです。どんな出来事も前向きにとらえるようにマインドコントロールされていたんです。

 

ブラック企業の社員は会社からメチャクチャな扱いを受けるので、普通の精神状態じゃ耐えられません。すぐに心が折れてドロップアウトすることになる。なので無理にでもポジティブに考える必要があるんです。

 

そこでブラック企業が使う手が『洗脳』です。社員をマインドコントロールして劣悪な労働環境ですら「俺は恵まれている」と思い込ませるんです。

 

ひどい待遇であるにもかかわらず前向きに働いている人がいたら、その人は会社から洗脳を受けていると考えて間違いありません。クソみたいな環境の中で「頑張ってこの会社で出世してやる!」と言っていたら、もう簡単には抜け出せないプロ社畜です。

「仕事ができる人=会社にとって都合がいい人間」ですよね?

お分かりいただけただろうか?仕事ができる人も社畜も同じ人種だということを。

会社は何かあるとすぐに「仕事のできる人間というのはなぁー」と説教してきますが、それって会社にとって都合がいい人間が欲しいだけなんですよね。

 

  • 見返りもないのに率先して働き、そのリスクも自分で背負う
  • どんな指示にも素直に従い、クソみたいな扱いでも前向きに頑張る

 

ただの社畜じゃねーか、こんなもん。

「仕事ができる人間」にかこつけて都合の良いこと言ってんじゃねーよ。

 

そう思うようになってから、僕は頑張ることをやめました。

仕事ができるようになればなるほど搾取されていくなんて、そんな地獄のようなシステムに乗っかるつもりはない。

ブラック企業では仕事ができる人が社畜と化す

散々、ネガティブな意見を言ってきましたが、今回紹介した特徴は結果を出せる人が持ち合わせている要素であることは間違いない。

 

でも裏をひっくり返せば社畜が持っている特徴にも当てはまる。言ったら『仕事ができる人』も『社畜』も、性質的には紙一重だということです。

 

ではその違いはどこで生まれるのか?

 

それは”働く会社”によって決まります。会社から受ける待遇によってその違いが生まれるわけです。

 

簡単に言うとお金ですね。働いた分が給料として反映されるのか、それともただ働きになってしまうのか。それが『仕事ができる人』と『社畜』との分かれ道だと思います。

見返りがない会社では仕事ができる人が損をする

先ほど仕事ができる人の特徴の一つとして『当事者意識が強い人』をあげましたが、これも会社からちゃんと評価されて初めて『仕事ができる人』となれるわけです。

 

逆に評価されなければただの社畜です。会社の都合の良いように使われているだけ。

 

例えば、とある社員が当事者意識を持って仕事に取り組んでいたとしますよね。彼は与えられた業務に責任を持ち、必要な経費は自腹を切ってでも結果を出そうとしました。

 

その甲斐あって彼は大きな売上をあげることができた。そのことが評価された彼は、自腹で出した経費を十分に回収できるほどの給料がもらえるようになりました。

 

この彼は周りの人から見ると『仕事ができる人』だと思います。持ち前の責任感、行動力で大きな見返りを得ることができたわけです。

 

これが仕事の成果を一切評価しない会社だったら?

 

ちなみにウチの会社は売上をあげても給料にはほとんど反映してもらえません。それどころか営業にかかったガソリン代や高速代などの経費は自腹で払わされることがあります。まさにハイリスク・ノーリターンの会社。

 

このような会社で働いていたら、仕事のできる人はガンガン搾取されていきます。都合のいい事は会社が持って行き、都合が悪い事は本人に押し付ける。まさに社畜以外の何者でもない扱いを受けることになる。

 

仕事を早く終わらせても、別の新しい仕事を割り振られ、作業量は増えてるのに給料にはまったく変わらない。

 

頑張れば頑張るほど損するわけですよ。仕事ができる人は負担やリスクが増えるだけで、見返りが全くないという地獄のシステムにハマる。やってることは同じでも、働く会社が違うだけでこうも違うわけです。

 

ブラック企業では仕事ができる人が報われない。むしろ社畜化する。だからやる気が起こらないわけです。

『成長』を口実に洗脳してくるブラック企業には注意すべし

僕がなぜここまで仕事ができる人間になることを否定的なのかというと、言葉巧みに従業員をそそのかして、奴隷のように働かせようとするブラック企業があるからなんですよ。

 

ブラック企業は社員を奴隷化するために『洗脳』という手を使います。そして洗脳するときによく使われるのが『仕事ができる人間になれ』なんですよね。

 

教育と洗脳は本当に紙一重で『教えてもらう側の人間』は『教える側』の言葉に染まりやすい。特に『仕事ができる人間になれ』というような成長を意識させる言葉は会社に入ったばかりの新人に刺さるんですよ。「よし!頑張って立派になるぞ!」てなっちゃうんです。

 

ウチの会社でもよくありました。教育という名の洗脳が日常的に行われていた。

  • 当事者意識を持て!
  • 率先して動け!
  • 謙虚さを忘れるな!

これらは一見、仕事のやり方を教えているように見えて、会社にとって都合の良い人間を作ろうとしているだけ。会社側の本音は

  • 会社に損害を与えず自己責任でやれ!
  • 自主的に給料以上に働け!
  • ゴチャゴチャ言わずに言うこと聞け!

こういう事なんですから。

 

この手の「自分を成長させてくれそうな言葉」に新人は本当にダマされやすい。気を付けないと、いつのまにか洗脳されて社畜として働かされるハメになってしまいます。

スキルや資格は正当に評価してくれる会社で働いてこそ活きる

仕事ができる人なるのがダメだとは言いません。マイナスな面ばかりを言ってきましたが、能力が高いに越したことはないとは思ってる。

でもスキルも資格も、ちゃんと評価してくれる会社じゃないと意味がないんですよね。搾取される原因になるだけです。

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