「働き方改革」が叫ばれている中、ブラック企業への印象はますます悪くなっています。
「ブラック企業は滅ぶべし!」
「不当な搾取を許すな!」
このような声が日増しに強くなってきている。
それでもブラック企業ってなくならないよね。
これだけ「ブラック企業は悪」という価値観が広がっているのに、全然、なくならない。
不思議に思いませんか?
みんなから忌み嫌われている存在なのに、どうして存続し続けられるのか?
ブラック企業がこの世から無くならない理由。
それは、ブラック企業のような会社でも、世の中には必要としている人が一定数いるからです。
不要だと思われていますが、ある人には需要があるんですね。
それが潰れないし、なくならない理由なんです。
就職先がない人にとっては最後の砦となる
今のご時世、就職って簡単にはいかないじゃないですか。
何社も面接を受けて、すべて全滅なんてこともなんてことも珍しくない。
「就職先が見つからねー」ってときに「じゃあ、ウチの会社に来る?」と言われたらどうですか?
そういった人達にとっては雇ってくれる会社があるだけでもありがたい事なんですよ。
多少、怪しげな会社でも、他に受け入れてくれる会社がないと、そこに就職しちゃうんです。
働き手がないように思われるブラック企業ですが、このような人の弱みにつけこんで、従業員を増やしているわけです。
詐欺求人による大量募集によって社員確保を可能にしている
いくら就職先が見つからないとはいえ、ブラック企業から誘われてもほとんどの人が敬遠します。
今では勤労に対するリテラシーも上がってきていますし、搾取されるのが分っている会社に就職なんてしないです。
そこでブラック企業が使うのが、大量募集という手口です。
求人広告に「残業なし」「完全週休二日」「未経験者OK」というような求職者が飛びつきそうな募集を出して、とにかく面接しまくるんです。
もちろん募集内容は全部ウソなんですけど、中にはダマされて入社しちゃうような人が出てくるんですよね。
会社からしたら、何人かのうち1~2人そのような人間が見つかればOK。
そのため好条件をうたった詐欺求人で、人数をかき集めようとするわけです。
ブラック企業は一度入社すると辞められない
「仮にダマされて入社したとしても、途中で気付いたら辞めるんじゃないの?」
そう思うでしょう?
しかし辞めないんですよ。
一たびブラック企業に入社すれば、会社から強烈な精神攻撃を受けることになります。いわゆる『洗脳』です。
この洗脳を受けることによって、辞められなくなるんですよ。
まわりから見ればただのクソ会社なのに、自らそのクソ会社に残ろうとします。
自分から進んで奴隷になろうとするわけですね。
そんなわけねーだろ、と思うかもしれませんが、洗脳されてる人間って自分がおかしいとは気付けないんですよ。
そこがブラック企業の怖いところでもあります。
それに洗脳されていないにしても、他に就職先が無くて行き着いちゃった場所だから、そこにしがみつこうとしちゃう人もいます。
ブラック企業でも無職よりはマシ、みたいに。
こうして人員を確保しているので、ブラック企業に人が居なくなることはありません。
クソみたいな労働環境でも、そこで働こうとする人がいるからブラック企業は潰れないんです。
従業員を搾取することにより経営を成り立たせている
人材を確保できたとしても、売上が上がらなければ会社は運営できません。
しかしブラック企業で働く社員には、お世辞にもスキルがあるとは言えませんから、十分な利益を生み出すことはできない。
そこで従業員を搾取するわけですよ。
低賃金で長時間働かせることによって、人件費を浮かすんです。
ウチなんて残業代無し、休日出勤無しで、月間400時間以上働かせてますよ。普通の会社の倍は働かせてます。
人件費は一人分しかかけずに、二人分の仕事をさせてるんだから、そりゃ経費は浮きますよね。
効率を考えずに労働時間の長さでカバーしようとするのがブラック企業。
経営陣が考えているのは「いかに社員を自分たちの都合よく働かせるか」だから、いつまでたっても会社の体質は改善されない。
それでも存続できているのは、安い給料で人の何倍も働く奴隷がいるからです。
会社を叩くだけではブラック企業はなくならない
ブラック企業で働く人がいなくなれば、自然と会社は潰れます。
社員がいないことには経営は成り立ちませんからね。
しかしながらブラック企業から人がいなくなることはない。そこでしか働き口がない人がいるし、それで生活している人がいるからです。
辞められる人は、サッサと辞めた方がいいと思いますが、それができない人がいるんです。
そういう人たちの受け皿になっている以上、ブラック企業はなくならない。
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