世間でよく言われている『ブラック企業の特徴』の中に”若い社員が多い会社はブラック率が高い”というのがありますよね。
その根拠は「ブラック企業は社員の入れ替わりが激しいので、必然的に中堅・ベテラン社員の割合が低くなる」というところからきています。
しかしガチ社畜の僕から言わしてもらうと、中堅・ベテラン社員が多いからといってホワイト企業とは限らないですよね。むしろブラックである可能性が高いように思う。
というのも、実際、ウチの会社が中堅・ベテラン社だらけの会社だからです。
若手社員はむしろ少数派で、勤続10年以上のオッサンばかりが働いている会社なんです。
ブラック企業は社員がすぐに辞めるからこそ若い人間が少ない
「若い社員が多い会社はブラック率が高い」と言われるのもよく分る。実際にそのような会社も多く実在しています。
ですが逆に、ウチのように中堅・ベテラン社員しかいない会社でも、がっつりブラック企業という会社もたくさんあるんです
入れ替わりが激しいということは、若手社員が会社に定着しないということ。つまり、新人が入社しては辞めいくという流れを繰り返しているわけです。
しかしここで「新人のが入る」流れがストップすればどうなるでしょう?
入社した社員は辞めていく一方なので、やがて若手はいなくなり、会社に残っているのは古参の人間だけになります。
この現象が起こっているのが我が社です。
いつからか新入社員が入ってくることがなくなり、その結果、昔からいる人間だけが今も変わらず働き続けているという状況になっているんです。
社員の二極化が社内の平均年齢を上げることになった
「若い社員が多い会社はブラック企業」という特徴がよく当てはまっていたのは一昔前までなんですよね。10年前とかそこらへん。
ウチの会社も今でこそオッサンばっかりですけど、ちょっと前までは二十歳そこそこの人間ばかりのフレッシュな会社でした。
ではなぜ高齢化が進んだかというと、要は”すぐ辞める社員が多いからこそ”なんですよね。社員の入れ替わりが激しいからこそ、平均年齢が下がったのではなく上がったんです。
普通は「この会社はヤバい」と思ったら、すぐに辞めます。歳が若ければ尚更です。転職もしやすいし、奴隷のように扱われる会社にわざわざ居座り続けたりしない。
しかし中には辞めずに働き続ける人間もいます。
上司が怖くて言い出せなかったり、
転職する勇気がなかったり、
洗脳にかかって、そもそも「辞めたい」と思っていなかったり、
理由はそれぞれですが、人員募集の際に大量採用という方法をとっていると、劣悪な労働環境にも耐えぬいて仕事を続ける人が一定数います。
そしてブラック企業の中枢を支えるのはこのような人たち。
すると社内でも二極化するわけですよ。辞める人はすぐ辞めちゃうけど、辞めない人はずっと辞めない。
そのような状況が続くとどうなるか?
会社のメンバーが固定されていくわけです。若い社員は入れ替わり続けて定着せず、古参のメンバーは固定されていく。
そしてその固定されたメンバーがそのまま歳をとった結果、会社の平均年齢が上がっていったんです。
詐欺求人にひっかかる人が少なくなってきた
仕事を続ける人が何十人に一人の割合で見つかるのなら、大量採用を続けていれば少しずつですが会社の若返りを図れます。
しかし最近ではその手も使えなくなってきてるんですよ。
なぜなら就活している人も年々賢くなってきているからです。
今ではネットなどによってブラック企業の見分け方などが拡散されている。
なので詐欺求人にダマされて入社する人が減ってきてるんですよね。
ちょっと前までは「未経験でも高収入!」なんて募集を出しておけば、いくらでも応募がありました。
近年ではそんな言葉にダマされる人はいません。
それに仕事に対する価値観も変わってきました。
生活の中における仕事の優先度が下がり、プライベートを大事にする人が増えてきています。
ただでさえ少なかったブラック企業に耐える人の割合が、さらに少なくなったんです。
この背景により、さらに新しいメンバーがまったく増えないという状況に陥るようになったわけです。
若手だけ・ベテランだけ、という極端な偏りのある会社は注意
結局は若手・ベテランの割合だけで、ブラックかホワイトかなんて分らないんですよね。
でも、その中でも言えることは、極端に「若手だけ」とか「ベテランだけ」という、いびつな社員構成の割合になっている会社はブラックである可能性が高いです。
バランスよく構成されている会社が、やっぱり一番まともですよ。
万が一、ブラック企業に入社してしまった場合は、悩む間もなくサッサと辞めた方がいいですよ。
ブラック企業は長く続ければ続けるほど辞めにくくなります。変なしがらみも増えて仕方なく続けてしまうなんてことにもなりかねません。
就職先次第では一生が台無しになってしまう場合もあります。しっかりと考えて、後悔のないようにしてください。
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