- 遅刻をしたら10分の遅れにつき1,000円の罰金
- 備品を壊したら罰として給料から備品代を天引き
このように、ミスに対して『罰金』という名のペナルティを課せる会社は少なくないと思います。
典型的なブラック企業であるウチの会社も、当然のように罰金制度はあります。
しかしこの罰金制度ですが、明らかに自分に非がある場合は、まだ我慢できるんですよ。
例えば自分の不注意で壊してしまった備品を弁償するとか。
でもウチの会社の場合は、あまりにも理不尽なことでお金を取られるんですよね。
我が社の罰金制度の中でも「さすがにこれはおかしいだろ」と思う内容についてお話しします。
あまりにも理不尽!我慢できない会社の罰金項目5つ
罰金の対象となる行為の中でも、特に納得がいかない項目は次の5つ。
本当に「たった、それだけのことで?」と思わされるものばかりです。
1.携帯電話は3コール以内に出る
ウチの会社は、携帯電話に関しては異常なぐらい厳しいです。
まず、電話に出ないということは絶対に許されない。
後から折り返し掛け直そうものなら「何で出ねぇんだ!」と怒鳴り散らされます。
こちらの都合なんて関係ありません。
休みの日だろうが何だろうが、もし電話に出なければ「何で出ねぇんだ!」と怒号。
- 車の運転中でも
- お風呂に入ってるときでも
- トイレ中でも
- セックスの最中ですら
いついかなる場合でも、携帯に出ることを強要されます。
これには社長なりの持論があって、どんなときでも電話にすぐ出ることによって、取引会社に対しての信用につながる、というわけです。
でも多分それは建前で、おそらく自分が掛けたときにつながらなかったら単純にムカつくという個人的な理由です。
そして理不尽なのが『携帯は3コール以内に必ず出ないといけない』というルール。
もし出るまでに時間がかかった場合は1,000円の罰金です。
アホらしいでしょ?
どんな事情があろうとも、3コール以内にでなかったら罰金ですよ。
この前なんて、歯の治療中で出られなかっただけでも罰金食らいましたよ。
「一旦、治療を止めてもらえばいいだろうがー」って。
まったく鬼畜すぎる。
なので社員は、どんなときでも携帯は肌身離さず持ってます。
着信音は常に音量MAX。
風呂に入る時も防水ケースに入れて入るという徹底ぶり。
え?社長本人はどうかって?
もちろん、しょっちゅう出ないですよ。
2.返事は明るくハキハキと
ウチの社長は精神論や根性論が大好き。
社員にも「人としてこうあるべき」みたいな説教を常日頃から行っています。
その教えの中の一つに「自分の意識は表情に出る」というのがあって、これが中々厄介。
ヤル気があればそれは顔つきに現れるし、逆にヤル気がない奴はそれが言動に出るというわけです。
なので、暗かったり、元気が無い姿を見せると「お前、ヤル気あるのかー!」詰められます。
というか、別に暗くなくても、素の姿を見せてるだけでも詰められることがあります。
要は「ヤル気のある元気な姿」をアピールし続けなければいけないんです。
- 返事が暗い
- 表情が曇ってる
- 話し方に覇気がない
このような姿を見せると1,000円罰金。
常に明るくハツラツとしている態度をとることを強制させられています。
だからウチの社員はいつも空元気。
本音ではクソ会社に嫌気がさしまくってますが、それを表情に出すと激詰されるので、表面上はあかるく振る舞っています。
パッと見は、とても明るくアットホームな職場です。
たまにウチの会社の内情を全く知らない人が社員の様子を見て「みんな社長を慕ってやる気にあふれている良い社員さんですね~」と言うことがありますが、それを聞いて「この人の目は節穴だな」と思ったりもする。
本当にそう思ってるんなら、僕たちの演技力も大したもんだね。
3.精神論ノートの内容が甘い
ウチの会社には『精神論ノートを書く』という習慣があります。
これが何かというと、社長から受けた説教をまとめ、自分がどのように反省し、どのように考えを改めたかを書くノートとなっています。
この精神論ノートが結構な闇なんですが、詳しく知りたい人はこちらの記事をお読みください。
⇒会社に横行しているおかしい習慣。君は精神論ノートを知っているか?
精神論ノートは書き終ると、社長に提出して添削をしてもらいます。
そこでちゃんと反省しているかチェックが入るわけです。
で、内容が甘かったり、薄かったりすると説教。
「俺が言ってることが全然分ってねー!」
「ちゃんと人の話を聞いてるのか、お前は!」
これらの怒号ともに1,000円の罰金です。
反省文書かされて、その内容が甘いからといって、そのことについてまた反省文。
地獄のループです。
そもそもが、最初の説教だってミスとかじゃなくて単なる社長の気分だったりするんですよね。
それこそ、さっき言った「表情が暗い」とか。
それで反省文を書かされて、挙句の果てには内容が気に食わないから罰金って、マジ意味わからん。
4.社員同士で勝手に話す
先ほどの精神論ノートのくだりから分かるように、ウチの社長は社員の洗脳に力を入れています。
いかに上手く言いくるめて自分の思い通りに操るかを第一に考えているんです。
なので社員同士で勝手に意見交換をすることを好みません。
社長が浸透させようとしている価値観とは別の考えを植えつけられる可能性があるからです。
少しでも自分に染まらない社員がいれば「あいつとは話すな」「あいつの言う事は聞くな」とか平気で言います。
自分とは違うその社員の考えが、社内に広がらないように。
俺の話だけを聞いとけばいい的なノリです。
そして社長の思惑を邪魔するような行為があれば罰金です。
例えば「社長ってああは言ってたけど、俺にはこう言ってたんだよね」みたいな裏話的なことを同僚にすればギャン切れ。
「お前のせいで会社の人間関係がグチャグチャになるだろうがー!」と大激怒です。
このおかげで社内では「ここだけの話にしてほしんだけど」というような、布石を打った会話ばかり。
社員同士の会話の内容が社長の耳に届かないようにしています。
でもたまに「ここだけの話」と言ってたことが社長の耳に入っていたりするので、基本的には同僚にも気を許せません。
お互いのことを社長のスパイだと勘ぐったり、ドロドロとした人間関係になっております。
5.社長の機嫌を損ねてはいけない
今まで紹介してきて罰金ルールも大概、理不尽だと思いますが、もっとも理不尽なのはコレ!
『社長の期限を損ねてはいけない』
規則もへったくれもありません。
ただそのときの社長の気分で罰金になります。
例えば、
- 送迎中の車の運転が下手
- 報告した話の内容が分りにくい
- 話しているときの態度が気に食わない
こんなことで罰金になったりします。
キング・オブ・理不尽ですよ、こんなもん。
社長のさじ加減一つで、簡単に給料減らされるんです。
なので社員は社長の機嫌を損ねないように、常に注意を払っています。
というか機嫌を損ねたくないので、ウソの報告をしたりもします。
本当はそこまで売上があがってないのに、多めの額を報告したりとか。
ここまでくると会社として終ってますよね。
でもしょうがないですよ、事実を報告したら罰金になるんだから。
いろんな意味でウチの会社って救いようがないです。
給料から罰金を差し引くのは労働基準法違反です
さて、会社の罰金制度の実態についてお話してきましたが、本来、罰金って違法ですらね。
労働基準法の16条では「使用者は労働契約の不履行について、違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない」と定めています。
これは仕事でミスしたり、損害を与えたからと言って、罰金や違反金を給料から引いてはいけない、ということです。
従業員の労働契約の不履行を防止するため、不履行の場合の違約金を定めたり損害賠償を予定する契約を結んではならない。
引用:厚生労働省HPから
なので、もし給料から罰金を引かれるようなことがあれば、それに対して抵抗するのは正当な主張です。
もし交渉できるような会社であれば、改善を要求してみるのもいいかも知れませんね。
ただ、実際は会社に逆らうことは難しいので泣く泣く支払うことになるんでしょうけど。
しかし間違っているのはあくまで会社。
あまりに理不尽な扱いをうけるようなら、そんな会社は見限った方がいいかも。
社員に不誠実な会社はこの先もずっと不誠実なままですからね。
搾取され続けないように、改めて自分の身の振り方を考えた方がいいかもしれません。
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