兄貴肌の上司に慕っている部下の姿を見るとブラック企業を連想させる

兄貴肌の上司 ブラック企業

あなたにはアニキ的存在の上司はいますか?

そしてその人とは仲がいい?

 

というのも、僕が働く会社では体育会系の人間が多くてですね。上司もみな兄貴肌の傾向があるんです。

しかし”兄貴肌”と言えば聞こえはいいけど、言い方を変えれば上から物を言ってくる単なるパワハラ上司にすぎないんですよね。

 

おそらく本人は自分のことを面倒見がいい上司だと思っていることでしょう。

でも部下からすれば、相手を立てて”アニキ的存在”を演じさせてあげているにすぎません。口答えすればあとあと面倒だから。

 

こういった環境で仕事をしているから、アニキ気質の人間に慕っている人をみると、どこかウソくさく感じてしまうんですよね。

自分が置かれている状況がオーバーラップして、ブラック企業を連想してしまうんです。

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怒鳴られた後も笑顔で話す若手店員に違和感を感じた

このように感じるのって僕がブラック企業に染まっているからですかね?

普通の人はそうは思わないんでしょうか。

 

この前、嫁と近所の居酒屋さんに行ったときのことです。そこの大将がまさにお店のアニキ的存在みたいな人だったんですよ。

 

歳は30代後半ぐらいかな?ヤンキーチックなオラオラ系の人で、厨房でも店員さんを怒鳴りつけてた。

店員さんも少し大人しそうな人で大将にはペコペコ。「すいません、すいません」と連呼する感じ。

 

上下関係が厳しいお店だなと思ってたんですけど、オーダーがひと段落ついた後に厨房を見たら、二人が仲良さそうに談笑してたんです。

 

「もっと手際よくなれよ」と明るく励ます大将。

そして「頑張ります!」と笑顔で答える店員。

 

うちの嫁はそんな様子を見てこう言いました。

「下の人に慕われてるんだね。厳しそうな人だけど、やっぱり面倒見がいいからなのかな」

 

僕が感じたことと全く違うんですよね。

やっぱりブラック企業のドス黒い人間関係を経験したことが無い人はそう感じるのか。

僕からすると笑顔を強要されているパワハラの現場にしか見えないんだけどな。

 

そう思いつつ「違うよ。笑顔でいないと後から「何か文句でもあるのか?」と怒鳴られるから無理して笑ってるだけだよ」と教えてあげた。

 

どんな理由であれ、僕は怒鳴って威圧してくる人を心から慕うことなんて出来ないんですよ。

上下間の力関係を利用して行動を規制してくるなんて不快でしかありません。

 

お前のために厳しくしてる?

怒鳴るのは目をかけてるから?

 

バカかよ。普通に口で言えば分るよ。

単なるお前の憂さ晴らしを「愛情」や「教育」という言葉にすり替えるな。

 

このように考えてしまう僕は、兄貴肌の上司とそれに慕う部下という関係性に違和感を感じてしょうがない。

すっげぇ茶番だな、と思ってしまう。

笑顔・明るさを強要させられるのはブラック企業でよくあること

嫁は居酒屋での出来事を『厳しいけど面倒見がいい上司』と『怒られながらも応えようとする部下』みたいに感じてたみたいだけど、そんな関係性なんてめったに無いから。

ほとんどの場合は上司に逆らえずにヘコヘコしてるのがそう見えてるだけだから。

 

ホワイト企業でしか働いたことがないから想像つかないんだろうけど、ブラック企業では表情や話し方が気に食わないといって怒鳴ってくる上司なんてごまんといる。

理不尽な説教を回避するために、部下が上司にこびへつらうなんてことは日常茶飯事なんですよね。

ブラック企業の経営者は社員の行動を支配しないと気が済まない

ウチの会社も上司の機嫌を損ねないために、無理に明るく振る舞うことがよくある。

社長がことあるごとに「暗い」だの「覇気が無い」だの注意してくる人なので、そのような光景は本当によくあります。

 

暗いと言っても、あからさまにうつむいていたり、声のトーンが低いわけでもないんですよ。

いたって普通にしてても「暗い」と注意を受けるんです。

 

はっきり言って社長が求めてくる”普通の姿”が異常なんですよ。

社内でのあいさつも「お疲れ様です!」と高いテンションで声を張って言わないと気が済まない。

世間話でも笑顔で相槌をうちながら聞かないと機嫌を損ねる。

 

いちいち説教を食らうのも面倒なので、社員は見せかけだけでも明るく振る舞っています。

本音ではクソ野郎だと思っていますが、本人も目の前では「さすが社長っすね!」と笑顔で答えてる。

上辺の仲の良さ・アットホーム感が漂う我が社

笑顔や明るさを強要させれている我が社は、他人が見ると、一見、すごく仲が良さそうに見えます。

それこそ社員は社長を慕っているように見えるし、社員同士も同じ目的意識を持った仲間のように見える。

 

しかしそれもすべて茶番。

 

表情や行動を規制されて、そのように演じているだけです。

本音では社長はクソだと思っているし、社員は仕事へのやる気なんて微塵もない。

 

形だけの笑顔や明るさにこだわった結果、このような上辺だけで中身がスッカスカの人間関係が出来上がっています。

 

事情をよく知らない人は「社員の方もすごくやる気に溢れてて良い会社ですね」なんて感心してたりもするけど、普通に演技だと分からないかな?

休みもなく夜中まで働かされてて、プライベート時間も全くないのに「すごいやる気に溢れてますね」はねーだろ。

 

演技だよ!演技!

無理やり「頑張ります」て言わされてるんだよ!

 

やっぱり普通の人は、このようなブラック企業のおどろおどろしい人間関係なんて想像つかないんでしょうね。

あまりにもぶっ飛び過ぎて「え!そんな会社あり得るの!?」て感じなんでしょう。

 

ブラック企業では、上司と部下との関係があまりにもいびつなため、仲が良さそうに見えて実際はそうでもないことがよくある。

というか、ほとんどそうだと思う。上辺だけの見せかけの付き合い。尊敬なんて微塵もしていない。

結局はエセ兄貴肌の上司が部下を無理やり慕わせてるだけ

理由がどうであれ、頭ごなしに怒鳴ってくる上司なんて普通にウザいです。

例え自分のミスが原因だったとしてもです。

 

口で言えば分ることを”威圧”という方法をとってくる人を尊敬できたりはしません。

兄貴肌の上司なんてものは上下関係の中で生まれた偶像です。

 

部下は波風が立たないように威張ってくる上司をヨイショする。

勘違いした上司は更にアニキ的存在感を強める。

そんな中で生まれた張りぼてのキャラクターに過ぎません。

 

もし、兄貴肌の上司の上司に部下が慕っている姿を見ても「面倒見がいい人なんだろうな」とは思っちゃいけませんよ。

それは部下が笑顔を強要されているパワハラの現場なんですから。

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